浄化槽の清掃は年1回以上
家庭内から浄化槽に流れ込んだ汚水は、沈殿したり、ブロワから送られた空気により浮上したりを繰り返し、微生物の働きによる生物作用によってきれいな水に変わっていきますが、この過程で必ず汚泥やスカムといった泥の固まりが生まれます。これらの汚泥等が浄化槽内にたまりすぎると浄化機能が低下して十分な浄化が行われず、汚水を垂れ流したり、悪臭の原因になったりします。そこでスカムや汚泥を浄化槽からへ引き抜く作業や、附属装置や機械類を洗浄する作業が必要です。
これらの作業のことを「浄化槽の清掃」と呼び、浄化槽の維持管理の上では重要な作業になっています。浄化槽の清掃は浄化槽法で年1回以上(全ばっ気型の浄化槽は半年に1回以上)の実施が義務づけられています。また浄化槽の清掃作業は、地元自治体の長から浄化槽清掃業の許可を受けた業者のみが行える作業となっております。
富永事業では、浄化槽管理士による日頃の点検から、浄化槽の汚れ具合(1.処理水質の低下 2.汚泥やスカムの著しい蓄積 3.槽内水位の上昇等)から浄化槽清掃の必要性を判断し、お客さまに清掃のタイミングをご案内しております。
※必要な清掃の回数は浄化槽法及び環境省令で定められており、全ばっ気方式の浄化槽ではおおむね6月ごとに1回以上、それ以外の浄化槽では毎年1回の清掃を行わなければなりません。
1.清掃にお伺いした時には・・
清掃にお伺いした際には、弊社社員が必ずお声掛けをいたします。
浄化槽について、お気づきの点がありましたら、お気軽にご相談ください。
2.清掃前のお願い
浄化槽の周りに、自動車や洗濯物、植木鉢などがある場合には、一時別の場所への移動をお願いすることがあります。お手数ですがご協力をお願いいたします。併せて清掃作業はバキューム車で行いますので、バキューム車の駐車にご協力をお願いいたします。
3.浄化槽清掃作業・・・「マンホールの蓋を開けます」
清掃準備を整える前にマンホールの蓋を開け、浄化槽の水位、担体の状況、濾材の脱落の有無など、浄化槽内の状態を入念に確認します。
4.浄化槽清掃作業・・・「ブロワを使って汚れを剥離」
第2槽内をブロワを使って、濾材に付着した汚泥を剥離します。
5.浄化槽清掃作業 ・・・「引き抜き作業」
隔壁破損しないよう慎重に第1槽、第2槽内の汚泥を引き抜きます。
6.浄化槽清掃作業・・・「濾材の洗浄」
槽内の中間水や水道水を使って、濾材の汚れを丁寧に落とします。
※洗浄作業のためお客さまの水道を使用いたします。恐縮ですが、ご理解のほどお願い申し上げます。
7.浄化槽清掃作業・・・「槽内磨き」
ハケ・ブラシを使い浄化槽内やマンホール両面の汚れを落とします。
8.浄化槽清掃作業・・・「水張り作業」
浄化槽内各槽の水圧のバランスを取ること、また地中にある浄化槽外側からの圧力(土圧)から本体を守るために、引き抜き後の浄化槽に水を張ります。
※水張り作業では、お客さまの水道を使用いたします。恐縮ですが、ご理解のほどお願い申し上げます。
9.浄化槽清掃作業・・・「清掃結果の記録」
弊社ではタブレットによるシステムを導入して、お客さまの浄化槽の清掃結果を記録しています。清掃の終了時には、お客さまへ「清掃記録表」をその場で印刷し、説明を行ってお渡ししています。
10.浄化槽清掃作業・・・「マンホールを締めます」
水張りの完了を確認して、今一度、浄化槽の周りをチェック、最後にマンホールの蓋を閉めます。
11.浄化槽点検作業・・・「ご説明」
最後に浄化槽の清掃結果を、「清掃記録表」に基づいて、お客さまに詳しく説明いたします。なお日中にご不在の場合は、封筒に「清掃記録表」を入れてポストに投函いたします。大切な記録ですので、必ず保存されますようお願い申し上げます。
※上記の作業は合併浄化槽の清掃作業例です。